「広い心の持ち主」と聞いた時に、パッと思い浮かぶのは、チャリティーに参加して、お金を寄付する人、困っている人を助ける人ですよね。
確かに、人が助けを求めている時に、手を差し伸べることは素晴らしい行為です。
ただ、1銭もかけずに人を助けることはできます。しかも誰でも。
それは、「話を聞いてあげること」です。
哲学者エピクテトスの名言にもこんな言葉があります。
「私たちは、耳を2つ持っているのに、口は1つしか持たないのは、喋るより2倍聞けるためである」
・自分の感情に蓋を閉じている人
・自分自身に優しく
自分の感情に蓋を閉じている人
日々の生活の中で、「孤独」を感じてしまう瞬間は誰にだってあるでしょう。
この孤独を感じてしまう原因は、人々がお互いの話に耳を傾けないからです。
とは言っても、中には、自分の話をすることが苦手な人もいます。
自分の意見や感情を表に出すことにより、他人から批判されるのが怖い、恥ずかしい思いをするのが嫌だ、という気持ちから守りの体制に入ってしまい、自分の話をしなくなってしまうのです。
助けが必要な時に、周囲に助けを求めればいいものの、自分のことを話すのを避けるために、自分自身から社会と距離を置いてしまい、孤独と感じてしまうのです。
ただ、人間である以上、人との繋がりは必要不可欠です。
人から優しくしてもらい、大事にしてもらうからこそ、自分自身が前進できる時だってあるはずです。
特に自分の話を聞いてもらい、理解してもらえた時は、とても幸せに感じ、「よし!頑張ろう!」と思えますよね。
ただ、この人との繋がりを持てない人は、権力、名誉、お金で寂しさ埋めようとしますが、3つ全て得たからといって心の奥底にある「虚しさ」「寂しさ」は解消されないでしょう。
一番良くないのは、自分の感情を無視してしまうことです。
本当は寂しいのに、その感情に蓋を閉じて生活してしまうと、人との繋がりがどんどん減ってしまいます。何故ならば、自分の感情を理解できていない人は、他人の感情も汲み取ることができないからです。
自分自身に優しく
人に優しくなるには、まずは自分自身に優しくならなくてはいけません。
自分を批判したり、情けないと思うのではなく、自分自身を労りましょう。
ネガティブな感情を持っているからと言って、自分を「ダメ人間」と卑下しないでください。
そのネガティブな感情に対しても、ダメ出しするのではなく労ってあげることが、他人に優しくなれる第一歩です。
つまり、人の話を聞いてあげられる余裕ができるのです。
実際に人の話を聞いてあげる時は以下のことを注意しましょう。
・相手が個人的な話を打ち明けてくれる時、あなたはきちんと話を聞いてあげていますか?
相手が発する言葉をただ聞くだけでなく、その言葉の裏側にはどんな感情が隠れているのかをきちんと探ってあげましょう。
・相手の話に共感できていますか?本当に相手の話に集中していますか?
話を聞いている時に、意識が別のとこに向いてしまうのは仕方がないことです。「話長いな。」「なんて答えてあげたらいいんだろう。」と話の内容ではなく、別のことを考えてしまったりすることは、誰にだってあります。
ただ、その意識をきちんとまた相手の話に向けられるかが、重要です。
・こんな事に意識を取られすぎていませんか?
相手にかけてあげる言葉
相手へのアドバイス
相手が話し終わる前に、自分の話をしてしまう
相手は、あなたに何を求めているかというと「聞いてくれること」と「共感」です。なので、「ウンウン」と相槌を打ち、相手の話にじっくり耳を傾けるだけで十分なのです。
デジタル社会の普及により、メールやチャットなどでコミュニケーションを取る機会がぐんと増えたので、面と面向かって、相手の話に集中して聞いてあげることが、苦手な人もいるでしょうが、そんなに深く考えなくて大丈夫です。
話を聞いてあげるという行為は、相手の問題を解決してあげたり、相手にアドバイスをしてあげることではありません。
相手の側に寄り添い、話を聞いてあげる事により、「あなたのことを気にしているよ」という気持ちが伝われば十分なのです。
話を聞いてあげること以上に優しい行為なんてありません。話を聞いてあげることが、人と人との繋がりの第一歩になります。
話を聞いてあげる事により、あなた自身も孤独と感じてしまうことはなくなるでしょう。
また、人の話を聞いてあげる事により、相手はあなたに感謝し、あなたが助けが必要な時に必ず助けに来てくれるようになります。
もし、あなたが孤独に感じていたり、人に話を聞いてもらいたいなと思っているならば、まずはあなたが周りの話に耳を傾けるようにしましょう。
あなたが求めている「社会の繋がり」「幸せ」は、他人に与える事により、得られます。
参考元:Psychology Today