人生、「結婚」が全てではありません。一生独身で、幸せな人生を送る事も幸せな人生の歩み方です。
ただ、そこで気になるのが老後の生活についてではないでしょうか?
より幸せなおひとりさま老後生活を送るには、どれぐらいの貯蓄を今から用意すべきなのでしょうか?
お金以外に準備しておくものはあるのでしょうか?
・増加し続ける生涯未婚率
・おひとりさまの貯蓄の実情
・おひとりさまの老後にはどれぐらいの貯蓄が必要?
・おひとりさまの老後の準備 貯蓄編
・おひとりさまの老後の準備 お金以外
以上のテーマでお話させていただきます。
増加し続ける生涯未婚率
2017年に国立社会保障・人口問題研究所が実施した調査によると、50歳の時点で1度も結婚歴がない男女の割合は、1990年以降急増傾向にあります。
2015年の時点で、50歳で一度も結婚した事がない人の割合は、男性は23.6%、女性は14.1%となっています。
つまり、男性の場合、4人に1人、女性の場合は、7人に1人となっています。
これは、あくまでも2015年のデータであり、未だに生涯未婚率はどんどん上がっています。
20年後には、男性で3人に1人、女性で4人に1人が生涯未婚となると予測されています。
おひとりさまの貯蓄の実情
おひとりさまの老後でやはり不安になるのが「お金」ではないでしょうか?
老後のために、十分な貯蓄をしておきたいところですが、実際のところ、貯蓄ゼロのおひとりさまが多いのが現実です。
20代〜70代の単身世帯のうち、貯金0円の人は48%となっています。
10年前に比べ、この割合は増えているので、これからも貯金0円の単身世帯の割合は増えると言われています。
それでは、貯蓄をしている単身世帯の方々は、どれぐらいの金額を保有しているのでしょうか?
金融広報中央委員会の調査によると、貯金を保有している単身世帯の平均額は1600万円で、平均値は600万円前後となっています。
貯蓄をしている独身の人、貯蓄ナシの独身の人の差はとても大きく開いていることがわかります。
おひとりさまの老後にはどれぐらいの貯蓄が必要?
貯蓄をしていない人が多いとは言え、やはりお金があるに越したことありません。
特におひとりさまの場合、長期の入院になった場合など、かかる費用は全て自分で負担しなくてはいけません。
日本の平均寿命は、年々伸びており、アメリカの平均寿命が78.6歳に対し、日本は83歳となっています。
年々伸び続ける平均寿命はとても嬉しいニュースですが、老後資金への不安も募るばかりでしょう。
実際に、どれぐらい老後の為の貯蓄は必要なのでしょうか?
男女によって平均寿命と年金が異なるため、それぞれ必要な貯蓄額はやや違ってきます。
男性の場合
2017年に総務省が実践した家庭調査によると、60歳以上の独身の平均支出額は、月約15万円です。
単純計算をすると、年間180万円の支出額があります。
単身60歳以上平均支出額(月)15万円 x 12ヶ月 = 180万円/1年
65歳で退職した場合、平均寿命の83歳まで、18年あります。
18年(退職から平均寿命まで) x 180万円(平均年間支出額) = 3240万円
この3240万円が、老後に必要な支出金額の目安となるのです。
但し、この調査に参加した方々の80%が持ち家があると答えた方々なので、賃貸に住まわれる方は、家賃代が別で発生し、この平均額よりも多く見積もる必要があります。
女性の場合
日本の男女平均寿命は83歳に対し、女性の平均寿命は、89歳と言われています。
つまり、それだけ支出額も増えるわけです。
また、厚生年金の月額支給額も男女によって変わってきます。
男性の場合、16万円ですが、女性は10万円ほどと言われています。
それでは、女性はどれぐらいの貯蓄が必要なのでしょうか?
単身60歳以上平均支出額(月)15万円 x 12ヶ月 = 180万円 / 1年
65歳で退職した場合、平均寿命の89歳まで、24年あります。
24年(退職から平均寿命まで) x 180万円 = 4320万円
つまり、この4320万円が、老後に必要な支出金額の目安です。
男性に比べ、女性の方が老後資金が必要だという事が明確に分かります。
おひとりさまの老後の準備 貯蓄編
それでは、老後資金の貯蓄のために今からできることは何でしょう?
① とにかく貯蓄!
おひとりさまの分、子供の養育費は一切かかりません。
その分を、貯蓄に回す事ができれば、数千万円単位の貯蓄は難しいことではありません。
ただ、冒頭でもお話した通り、独身人生は、好きなことにお金を使えてしまうという自由度で、貯蓄できていない人がほぼ半数もいるのです。
老後はのんびり暮らしたいと思っている場合、今から自分で自分のための老後資金を準備しなくてはいけません。
好きなことは抑え、老後にこそ仕事せずに好きなことをして暮らしていける為に、今のうちからしっかりと貯蓄をしておきましょう。
② 資産運用
より効率的に貯蓄をする為には、資産運用はマストです。その中でも、「確定搬出年金」という、老後資金づくりに最も適した制度は人気です。
「確定搬出年金」は、積み立て預金と同じで、毎月一定額を積み立てます。
原則として、60歳まで引き出す事が出来ませんが、税金の面で大きなメリットがあります。
1年間で払った掛け金は、年収として計算されないので、年収に応じて発生する住民税や所得税を、大分抑える事ができるのです。
税金を抑えつつ、老後資金として貯蓄できるので一石二鳥の制度です。
この「確定搬出年金」には、企業型と個人型の2種類があり、掛け金の上限もそれぞれ異なります。
自営業の場合は、月に68,000円、会社員の場合は月に23,000円となっています。
両者ともに、毎月5000円から金額は設定できます。
実際に、「確定搬出年金」に加入している人は、平均すると1万円程度から始めているようです。
月1万円でしたら、無理なく続けられるので、先ずはこれぐらいの金額からスタートするのが良いでしょう。
③ ファイナンシャルプランナーに相談
自身で老後資金の運用を調べる事が億劫という方は、ファイナンシャルプランナーに相談することも良いです。
資産運用だけでなく、現時点での家計の見直しも一緒に行ってくれます。
自分で調べるにはやや面倒、でもなかなか人には相談できないお金の悩みは、プロフェッショナルに聞いてしまうのが一番良いかもしれません。
おひとりさまの老後の準備 お金以外
より良いおひとりさまの老後を過ごすには、お金以外でも必要な資産があります。
① 頼れる人・人間関係の構築
今は楽しい毎日でも、老後には「孤独」を感じてしまうこともあります。
そうならぬよう、今から頼れる仲間、人間関係を築いておく事がとても重要です。
困った時にすぐ相談できる人は、あなたの周りにいますか?
地域の人たちと十分なコミュニケーションを取れていますか?
自分の家庭を持っていない分、より固い人間関係が必要です。
趣味などで得た繋がりを大切にし、周囲と積極的にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
② お金を稼ぐノウハウ
やや貯蓄が苦手な人でも、お金を稼ぐノウハウを持っていれば安心です。
最近では、高齢者でも働いている人を多く見かけますよね。
生活のために働いている人もいますが、中には「生活にメリハリがつくし、楽しい」という理由で定年後も元気に働いている方が多いです。
実際に、65歳〜69歳までの就業率は39%、70歳〜74歳は23.3%という調査結果も出ています。
まとめ
いかがでしょうか?
楽しいおひとりさまの老後生活を送るには、早めの準備が必要不可欠です。
少しずつの貯蓄でも良いので、今から手を打てば、心にも余裕ができ、心身ともにゆとりのある幸せなおひとりさまライフをお過ごしいただけますよ。
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