人生は複雑です。結婚も同じぐらい複雑です。
夫婦の関係は終わっていると思っていても、終わっていないことはよくあります。
離婚せずに一緒に暮らし続けることの方が簡単か?
それとも、離婚して別々の道を歩む方が、良いのか?
中には、離婚しても、同じ屋根の下で一緒に暮らし続けるカップルもいます。
彼らが共同生活を続ける理由は様々ですが、そんなカップルを見て、あなたはどんな印象を持ちますか?もし、ネガティブな印象を持つ場合、それは何故でしょうか?
・3組の夫婦
・メディアによる影響
・結婚とは
3組の夫婦
ここで、3組の夫婦をご紹介します。
<子供が理由で離婚できなかった夫婦>
医者の夫婦がいました。
日中は、お互いに仕事に追われる日々を送っていました。
帰宅すると、子供二人に晩御飯を食べさせ、お風呂に入れ、寝かしつけ、と慌ただしい時間が待ち構えています。
夫婦がやっとベッドの入る頃には、お互いに思いやり、愛し合える余裕もないほど疲れ切った状態。もちろん肉体関係もなくなってしまいました。
そんな状況に、二人はかつての楽しかった結婚生活は無くなってしまったと感じていました。
とは言え、夫婦間の友情、お互いを尊敬し合う気持ち、家庭の資金、家族、仕事には全く問題なく、さらには二人の子供を悲しませたくないという理由で、彼らは離婚を先送りすることにし、子供が大きくなるまで現状を維持することに決めました。
<金銭面で離婚できなかった夫婦>
離婚を決意した夫婦がいました。
ただ、その直後に不景気な時代に入ってしまい、持ち家の価値は下がり、子供がいる中、夫婦が別々で暮らすには金銭的にも難しい状況になってしまいました。
離婚を済ませ、別々の人生を歩みたいと思っていた夫婦は、この経済破綻により、離婚できない状況に陥ってしまったのです。
そこで、二人は経済が落ち着いた時に、再度、離婚を検討するという結論に達しました。
<離婚で愛情が復活した夫婦>
喧嘩の絶えない夫婦がいました。
結婚式の翌日に喧嘩。
一人目の子供が生まれた日にも喧嘩。
とにかく、毎日喧嘩を繰り返す夫婦で、そんな結婚生活は8年間続きました。
最終的に離婚することにお互いが合意し、離婚届を記入すると、二人の感情は一気に落ち着き始めたのです。金銭面での心配は残りつつも、二人の心に平穏が訪れたのです。何かを得るには何かを失わなくてはいけなかったのでしょう。
離婚の手続き後、彼らには心の余裕ができ、なんともう一度一緒に暮らすことを決意したのです。
さて、この3組の夫婦はそれぞれ全く別のストーリーがありますが、結論は同じですよね。
結婚生活は破綻していると認識しているにも関わらず、共に暮らし続けているのです。
夫婦が別れるとそれぞれ別の道を歩むことが一般的です。
反面、別れているのにも関わらず、一緒に暮らしている光景を見ると、変な感じがしますよね。ただ、この様な、夫婦はこの10年で急激に増えているのです。
そこにはメディアの影響があるのです。
メディアによる影響
私たちは、周囲の環境に大きく影響されます。
特にメディアによる影響は莫大です。
芸能人の離婚報道が増えると、一般人の離婚も増えます。
DVにまつわるニュースが増えると、DVを訴える一般の女性が増えます。
昭和のメディアでは、父親が仕事に出て、家族のためにお金を稼ぐ。そして、奥さんは家を守り、子供を育てるというサザエさんの様な家族の描写が多かったです。御察しの通り、当時の一般的な家庭はまさに、その様な家庭が大半でした。
この様に、メディアによる世間への影響はとても大きいのです。
ここ最近では、様々な形の家族がメディア露出している為、先ほども例に挙げた、夫婦関係は冷め切っても、離婚せずに共に暮らしている夫婦は多くいるのです。
結婚とは
そもそも結婚は、愛のための行いですが、最近では、結婚は実利的なものとして見られる様になっています。
それでいいのです。
感情で結婚してしまうよりも、目的に基づいた結婚の方が、理にかなっています。それは子供のため、お金の為でも良いです。
人と異なる結婚であろうと恥じることはありません。
風潮に逆らうのは困難な場合もあり、中にはあなたのことを「間違っている」と批判する人も出てくるかもしれません。
でも、あなたは決して間違っていません。
夫婦の愛情は冷め切っているとしても、子供のため、お金のために同じ屋根の下で暮らし続けることは、何も悪いことではありません。
実際に、そうすることによって、心の病になったりすることはありませんよね?むしろ、子供のため、お金のためという、立派な理由があります。
「結婚」「離婚」となると、一般的なイメージが先行してしまいますが、実際に「結婚」「離婚」には様々な形があって当たり前です。自分たちで様々なオプションを作り上げて良いのです。
大事なことは、当人同士の心です。離婚しても、一緒に暮らし続けることで、上手くいくならば、そうすべきなのです。