From:吉本まさこ
私は今年40歳になります。
この40年間を振り返ってみると、20代、30代の過ごし方が
今の人生を作っているんだな、と改めて感じます。
20代の頃は、とにかく目の前の仕事を頑張っていました。
小さい頃の夢は、バリバリ働く女性になることだったんです。
そういう女性ってかっこいいなと思っていましたし
そこまで打ち込めることがあるのって、いいなと思っていたんですね。
そのおかげで、結婚する頃には部署の責任者として
やりがいを持って、精一杯取り組ませてもらうことができました。
あとは、仕事以外でもやりたいことには全て挑戦をしていました。
カラーコーディネーターや心理学、秘書検定や手話などの勉強や
吹奏楽、バンド、お囃子、運動サークルに入ったり、
色んな経験や色んな人との出会いがありました。
その20代の経験があったからこそ、
会社員として働くことの未練はないですし
遊んでみたいとか、これをやってみたい、というのは今はありません。
20代後半から30代は、子育てと自分で仕事をすることの挑戦でした。
会社員としては、自分なりに満足するまで挑戦できました。
そして、今度は自分の力でどの位できるのか、ということに挑戦したくなったんですね。
会社を法人化するタイミングで社長をすることになり、
今までとは全く違う仕事を経験することができました。
会社員の頃は、社長が掲げる方針に沿って、
会社が良くなる方向に向かって進んでいけば良かったのですが
今度は、それを自分で作らなければいけません。
仕事も、作業をすることよりも
マーケティングや営業、そして、会社をどうしていくかの決断が大事だということが分かりました。
その頃は、起業をする女性が増えていて
仕事と子育てを両立しながら、キラキラしているのを見て素敵だなって思っていました。
でも、実際にやってみて思ったのは
仕事と子育ては両立しない、ということでした。
仕事って、作業をする時間ではないんですよね。
自分で仕事をすると、24時間毎日仕事のことを考えます。
会社員の頃のように、オンオフの切り替えというのはありません。
この日は休み、と決めて休むこともありますけど
基本的には休みはありません。
休みがないというよりも、
1日中仕事のことをいつの間にか考えてしまう位でないと
会社を継続することは難しいと思います。
だから、子どもと一緒にいても、仕事のことを考えていましたし
仕事を頑張れば頑張るほど、子どもとの時間は少なくなっていました。
そこで、ふと思ったんです。
私が1番大事なのは家族との時間なのに、
この方向で向かっていったら、どんどん時間が無くなっていく。
そこで、どうすれば家族との時間をより楽しめるのかを考えました。
事業を広げることよりも、本当に提供したいことに絞っていったり
それ以外の収入を確保する手段を、色々と探したり試行錯誤をしていきました。
そのおかげで、今は仕事と家庭のバランスもとれて
毎日時間にゆとりがある生活スタイルになりました。
いつかは離れていってしまう子どもとの時間も
後悔がないように楽しめるようになりました。
もし、20代の頃にやりたいことをやりきっていなかったら
子育てや祖母の介護をしている今、それをやりたいと思っていたかもしれません。
30代で自分で仕事をするということに挑戦したからこそ、
世間で言われている成功や幸せではなくて、
自分にとっての幸せな人生とは何かが分かった気がします。
やりたいことをやりきらないと、本当にやりたいことは見つかりません。
まずは、目の前のことをやりきってみてはいかがでしょうか?